斎場は、もともとは神道用語で、祭祀・儀式を行う場所を意味しました。神道では、恒常的に設置されている神社のほか、必要に応じて野外・仮設建物などを、祭祀・儀式の場として用いる場合もありどちらの場合も斎場と呼びました。
また葬儀については、神道では死穢を嫌うことから、神社では行われず、死者の自宅などの場で執り行われる場合も多く、この葬儀が行われる場のことも斎場といいました。
葬儀が自宅葬から会場葬に移るに従い、葬儀会場として使われる場所が斎場を名乗るようになりました。また、火葬場についても、多くの公営施設がそうであ るように葬儀会場が併設されているものについて、火葬場という表現から斎場へと言いかえが行われ、葬儀関連施設を広範に示す言葉として定着しました。
公営の火葬場・斎場施設は一行政区に一つ(まれに二つ)ある場合と、複数行政区で連携して一つ持っている場合があります。
ただし、東京都は若干事情が違います。
東京23区内と周辺においては都営の瑞江火葬場は斎場が併設されていませんし、臨海斎場は併設ですが5区共同運営です(港区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区)。
これらを除く23区内と周辺の火葬場は民営になります。これら民営火葬場には斎場も併設されています。(町屋斎場、落合斎場、代々幡斎場、桐ケ谷斎場、四ツ木斎場、堀ノ内斎場、戸田葬祭場、日華多摩斎場、谷塚葬祭場)
たとえば上記のような火葬場併設の斎場を利用しない場合、斎場と火葬場は別の場所になりますので、火葬の時に移動の必要性が生じ車などで移動することになります。
神奈川県は、横浜市などの大都市とその他の郊外とでは、お葬式の状況が異なります。都市部は人口が多いので、式場が不足していて公営施設の火葬場は、一週間先まで予約で埋まっていることもあります。そのため、通夜ができるのが7日後ということもあり、地方からきてくれた人から驚かれることも多くなっています。また都市部は、民営の火葬場があることも特長の一つと言えます。故人はお葬式までの間、葬儀社に預けたり火葬場にある保管庫に安置するケースも見られます。
神奈川県の郊外では、昔ながらのしきたりが残っていることもあり、近隣組織が今も機能しています。
神奈川県の葬儀費用の相場は、葬儀会場の規模や来てくれる人数など、家族や故人のさまざまな要望によって変わりますが、葬儀費用平均199万円となっています。
横浜市などの都市部などはベッドタウンとして栄えているため、神奈川県に住んでいて都内で働くという地方出身者も多く、家族代々住んでいる地域ではないことから檀家などとの関係が薄くなっていたり、親戚の参列者が少なくなっているので、家族葬が主流となっています。そのように小規模の葬儀が増えたことで、費用が低額化が進んでいます。